# 目次
# 最近よく聞くプログラミング教育とは
文部科学省の文部科学省 プログラミング教育 (opens new window)に、プログラミング教育に関する情報がまとめられています。 2020年から小学校におけるプログラミング教育が必修化されたのですが、なぜプログラミング教育が必修化されたのかについては、 ニュースなどでは、あまり取り扱われていないように感じます。
# なぜプログラミング教育が必修化されるのか
なぜプログラミング教育が必修化されるのかは、文部科学省が作成している小学校プログラミング教育の手引(第三版) (opens new window)に、 そのままずばり「はじめに ~ なぜ小学校にプログラミング教育を導入するのか 」の記載があります。
以下は小学校プログラミング教育の手引(第三版) (opens new window)「はじめに ~ なぜ小学校にプログラミング教育を導入するのか 」より抜粋した内容となります。
- 知識及び技能
- 身近な生活でコンピュータが活用されていることに気付く
- 問題の解決には必要な手順があることに気付く
- 思考力、判断力、表現力等
- 自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、
- 1つ1つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、
- 記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、
- 上記を論理的に考えていく力
- 学びに向かう力、人間性等
- コンピュータの動きを、よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度
ポイントは、抜粋した上記3点だと思っています。私なりの理解としては、
現在の社会は高度な情報処理システム(コンピュータ)を前提として成り立っていることに気づいてほしいのと、1つ1つの簡単な処理が組み合わさって、複雑な人間社会を支えるシステムが作られており、それらの実現方法の一端を知ってほしい。
ということだと理解しています。
# 情報社会における政府の危機感とSociety 5.0 にむけた動き
現在の情報社会において、日本は世界でリーダーシップがとれているか?というとNoだと思います。そこで政府としても、今まさに世界で起こっている社会の変革(「ビッグデータ」「IoT」「AI」「ブロックチェーン」など)の中で、日本は変わらなければならないという危機感がこのプログラミング教育の必修化に表れているのではないかと考えています。
社会の分類方法には諸説ありますが、日本政府が策定した「第 5 期科学技術基本 計画」では、人類がこれまで経験してきた社会を、
- 狩猟社会(Society 1.0)
- 農耕社会(Society 2.0)
- 工業社会(Society 3.0)
- 情報社会(Society 4.0)
と呼び、これらに続くべき新たな社会を「Society 5.0」と名付けています。 情報社会の次の社会「Society 5.0」 がもう差し迫っていると考えられています。
引用:日本経済団体連合会 Society 5.0 (opens new window)
# デジタルネイティブ世代
生まれたときからスマホが身の回りにあり、youtubeを見て育っているデジタルネイティブ世代ですから、「現在の社会は高度な情報処理システム(コンピュータ)を前提として成り立っている」ことは理解はしていると思っています。
ただ「使う側」のユーザとしては理解できているとして、一方、それらがどのように作られているか「作る側」の理解は日常生活で経験するチャンスは、ほぼないと思います。
将来、システム開発に携わるこごがなくても、これからの世代は、システムがどう作られているのか/動いているのか、は必修科目として必要になってくると思っています。
# 「プログラミング的思考」を育む
小学校プログラミング教育の手引(第三版) (opens new window)の記載に
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、 一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、 記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、 といったことを論理的に考えていく力
の記載があり、これを「プログラミング的思考」としています。 つまり、システム開発でいう「設計/製造/テスト」の考え方ですね。
文部科学省の作成した文章では、もう少し一般化した表現をして、汎用的な意図を含めていますが、 「設計/製造/テスト」の考え方を身に付けるうえで、プログラミングを実体験することは、 最良の方法の1つだと考えています。
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