# プログラミング教育に使われるマイコン

マイコンイメージ

「マイコン」とは電気機器(冷蔵庫や炊飯器、ルンバなど)を制御するための小さなコンピュータです。 マイコンはmicro computerの略(マイクロコントローラーも)で、 この「小型コンピュータ」で電気機器を制御することで、私たちの暮らしを便利にしています。

電子部品、特に集積回路にも様々な種類がありますが、 マイコンは制御の部分をソフトウェア(プログラミング)で自由につくったり・変更したりができます。 みんなが「マイコン」を使うのは、このプログラミングで自由に動きを変えられるためです。 一度作ったら変えられないとなると、より良く改良するためには、多くの時間や労力が掛かります。

最近では、IoT(モノのインターネット)が当たり前になっていますが、 ただモノとインターネットをつないでるだけでは無く、「マイコン」を使った制御があってこそのIoTです。

「マイコン」もいっぱいありますので、本記事では「教育用」にフォーカスしたいと思います。

# 本サイトで実際に動かしたマイコン記事など

マイコンを動かすまでの手順や、調べたことなどを記事にしていすので、ご一読頂ければと思います。

# 「マイコン」が示す範囲は幅広い

「マイコン」をインターネットで検索すると、様々な商品がマイコンとして紹介されているせいか なかなか「マイコン」が「何か」を理解することが難しいです。

そこで、もう少し「マイコン」について補足をしていきたいと思います。 「マイコン」は大きく3つの意味で使われるます。

  • ワンチップマイコン
  • ワンボードマイコン
  • シングルボードマイコン

# ワンチップマイコン

代表的な製品としては「PIC]になります。 ひとつの IC チップ(集積回路)上に CPU から RAM、ROM、各種入出力装置などを搭載した電子部品です。 ワンチップマイコンは、汎用的な利用ではなく、特定機能の処理を小さな IC 回路のみで達成するために使われます。 そのためコンピュータ制御を必要とする装置の多くに組み込まれています。 例えば、炊飯器や自動車の制御システムに採用されていたり、あるいはマウスやキーボードにおける入力情報の制御などです。

PICマイコン PIC16F87-I/P

参考サイト:秋月電子通商 PICマイコン PIC16F87-I/P (opens new window)

# ワンボードマイコン

代表的な製品としては「ESP-WROOM-32(ESP32)」や「RaspberryPiPico」になります。 1枚のプリント基板(ボード)の上に、電子部品と最低限の入出力装置を付けただけの極めて簡素なマイクロコンピュータです。 汎用的な OS を搭載せず、C/C++やMicroPytonなどを、マイコンに書き込み動かします。 あらかじめボード上にLEDや温湿計などのセンサーがついている製品も多く、プロトタイプ開発などにも多用されます。

Arduino Uno Rev3

参考サイト:marutsu:Arduino Uno Rev3(アルディーノ) (opens new window)

また、2014年以降は小型化/高性能化が進み「ESP32」や「RaspberryPi Pico」などの製品が市場に流通するようになります。 2020年以降のマイコンボードといえば、以下のような約10cm x 5cm程度の小型のものが一般的になっています。

Arduino Uno Rev3

# シングルボードマイコン

代表的な製品としては「RaspberryPi」になります。 ワンボードマイコンと同様の構成ですが、OSを搭載しています。OSとして主に Linux が採用されています。 ウェブブラウザなどが動作したりと、いわゆる「パソコン」の用途に実用的に使える機能を有しています。 さらに、GPIO などの I/O インターフェースを備え、高性能・高機能なワンボードマイコンとしての利用も可能です。

Google Trend 2004~2021

# 年代別に見る「PIC / Arudino / Raspberrypi / ESP32」

年代別に見ていくと、~1990年代までは機器の制御用としてPICが発達していきます。 PICはワンチップマイコンのため低価格でしたが、その一方で、ハンダ付けや回路設計など、初心者にはハードルが高い一面がありました。

「もっとシンプルに、もっと安価に、技術者でない人でも」使えるプログラマブル(プログラムにより制御を変えられる)な回路が求められる中で、2005年にArudinoがマイコンボードとして生まれます。 Arudinoはオープンソースハードウェアの先駆者であり、その仕様を公開していたことから一気に広がっていきます。

その後、2012年にLinxuをベースとしたOSを搭載したマイコンボードであるRaspberryPiが登場します。 性能面では劣るものの、数千円で手に入るパソコンが市場に出回るようになりました

# 年表

  • 1975 PICがコンピュータの周辺機器接続の制御用としてジェネラル・インストゥルメント社により開発
  • 1985 PICの事業部門がてマイクロチップ社として独立
  • 1995 PICが雑誌「トランジスタ技術」で取り上げられ日本でも幅広く認知される(PIC16F84)
  • 2005 ArudinoがイタリアのArudinoプロジェクトにて開発される
  • 2012 Raspberry Pi Bが最初のラズベリーパイとして発表される
  • 2014 Wi-FiとBluetoothを内蔵する低コスト、低消費電力なマイクロコントローラを「Espressif Systems」社が開発
  • 2020 Raspberrypi PICOが発売

# Google Trendsにみる市場動向

Arudinoの登場によりPICの市場は減少傾向にあるように見えます。(あくまでもGoogle検索の多さという意味です) 一方、Arudinoも、ESP32やRaspberryPiが登場した2014年以降は頭打ちになっているように見えます。

Google Trend 2004~2021

# プログラミング教育におけるマイコン

プログラムを実行してデバイスを動かしたいのであれば、おすすめはワンボードマイコンの「Arudino」「ESP32」「RaspberryPi pico」です。 最近はインターネットでの情報収集も簡単になっており、Amazonなどで1000円未満のマイコンを買えば、翌日にはLEDを光らせることが可能です。

一方、ワンチップマイコンの「PIC」は、電気回路の基礎知識が必要となるため、初心者には難易度が高いと思います。 またシングルボードマイコンのRaspberryPi(PICOは除く)は、OSがLinuxベースであるため、Linuxの知識がある程度必要となります。 もしLinxu環境でのプログラミングなどが目的であれば、RaspberryPiを使うのは良いアイデアだと思います。

Last Updated: 5/4/2021, 8:23:30 PM